ジャカルタ総領事館ML:日本語訳:~新型インフルエンザ関連情報(WHO記者会見(5月5日))~
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***** 領事館からのお知らせ *****
平成21年5月6日(総09第22号)
在ジャカルタ日本国総領事館
★★★ ~新型インフルエンザ関連情報(WHO記者会見(5月5日))~ ★★★
5日夕(ジュネーブ時間)、フクダWHO事務局長補代理が新型インフルエンザに関する定例記者会見を行いました。以下、概要をお伝えします。
1.症例数
(1)報告される症例数は、引き続き増加している。5日14:00時点での症例数は、1490件(死亡例は30。主にメキシコ。米国で1件。)。4日18:00時点より、症例数は405件、死亡例は4件増えている。数字は刻々と変わっており、数時間後には更にアップデートされると思われる。
(2)(症例の増加は、積み残されていた検査結果が出ていることによるのか、新しい感染によるのかとの質問に対し、)詳細の内訳は持ち合わせていないが、新たな感染のケースも確認されており、両方のケースがあると思う。
2.警戒フェーズ
(欧州において多くの感染がみられるが、フェーズ6への上昇のきっかけとなりえるかとの質問に対し、)欧州で多くの症例がみられる英国及びスペインとは緊密に連絡を取り合っている。現時点では、米国やメキシコで見られるようなコミュニティーレベルの感染が見られるとは考えない。スペインのケースは渡航に関連するものであり、英国のケースは渡航に関連する学校内のものである。コミュニティーレベルの感染とは、組織の中での感染でなく、より広範なコミュニティーの中で感染がみられることをいう。現時点では、そのような感染が見られるとは考えない。
3.感染者
(1)60代以前の比較的若い人の感染が多い。平均年齢は20代中頃。
(2)このような傾向となる理由にはいくつかの可能性がある。例えば、(i)多くの感染が渡航によるものであり、渡航者の多くは若い人であること、(ii)高齢者は過去のインフルエンザ感染により抗体を有しているなど、何らかの抵抗力をもっていること、(iii)通常のインフルエンザでも若い人の感染から始まり、後に高齢者に移行する傾向があり、今次新型インフルエンザも同様の動きと考えられること。
(3)(死亡例についても若い人が多いのかとの質問に対し、)年齢層、具体的状況等の死亡例についての詳細を持ち合わせていない。
(4)男女の感染に差はみられない。
4.潜伏期間
最新の検証では1日~1週間以内乃至5日程度である。これは通常のインフルエンザとより近い期間である。しかし、今後更なる検証が必要である。
5.症状
軽症ケースは、通常のインフルエンザと同様の症状(熱、咳、身体痛、頭痛等)がみられる。いくつかの国では重症のケースが見られる。入院を伴う重症のケースは、呼吸器系の疾患が見られるケースが多い。どの程度頻繁に重症ケースになるかは明確でない。
6.ウィルス
確認されるウィルスは、違った地域においても類似しているようである。また、これまでの抗ウィルス剤に敏感に反応する。
7.抗インフルエンザ・ワクチン製造のタイミング
現在、CDC(米国疾病管理予防センター)等の研究所が候補ワクチンを研究している。近くこの候補ワクチンがワクチンメーカーに送られることとなる。数週間の内には(within weeks)メーカーに送られると思われるが、はっきりしたことはいえない。
当館としましては、引き続き状況を注視し、今後、関連情報を迅速に提供していく所存です。在留邦人の皆様におかれましては、警戒を行いつつ、正確な情報に基づいた冷静な対応を行うようお願いします。
在留邦人の皆様におかれましては、今後とも新聞・テレビ等を通じて関連情報の入手に努めていただくとともに、事態の推移を注視してください。
以下問合せ先など略
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